チョコレートに関するコラムも最後の話題になってきた。テイスティングに関して、何回かに分けて掲載していきたい。
今回は、テイスティングのチェックリストである。まずは四角く切り分けたチョコレートで、次の練習をおすすめする。
1.「見る」 色・つや・テキスチャー。特に色は美しいのか、あせているのかのチェック。
2.「触る」 割った表面がなめらかなのか、粗くブツブツしているのか。手に吸いつくような感触はあるか。
3.「聞く」 2つに割ると、どんな音がするか。
4.「嗅ぐ」 どんな香りがするか。(前回のコラムを参照)
5.「味わう」 口の中でどのように感じたか。舌に与える影響に注意して、テキスチャーのみを分析する。
さらに、テイスティングを進めたいなら
1.小さなかけらを口に入れて少しかむ。かむのをやめて、そのまま舌の上で溶けるのを待つ。
2.時間が経つにつれ、風味や舌の感触が変化しているかどうか、集中して感じる。
3.風味をチェックする。
a 風味が感じられるか。
b 時間が経つにつれて風味が変化しているか。
c それぞれの風味がお互いに作用しているか。あるいは別々のタイミングで感じられたか。
ある風味が他の風味より際立っているか。それともすべて組み合わさっているか。
d それぞれの風味の強さをランク付けする。
4.苦味、酸味、渋味を感じるか。それは適度か。それとも不快か。
5.良質なチョコレートの風味は3段階に分けることができる。
a 最初の数秒間、何を感じるか。
b チョコレートがゆっくり溶けていく時に、何を感じるか。
c 最後に飲みこんだ時に、何を後味として感じるか。
6.最後にランク付けを行う。10点満点中、何点をつけることができるか。
味覚は人それぞれ。何が正しくて何が間違っているということではない。気難しく考えないで、気軽に楽しくチャレンジしてみたいものだ。それにしてもこうやって書いていると、カクテルを創作するときにも使えるのではないか、と思われるくらいである。