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[ コラム ] 12月-4-2009

 一時期、ザイールという国名であったが、1997年にコンゴ民主共和国になった。今回は、中央アフリカに位置する国の酒である。

 地酒としては、カシキシというバナナ酒がある。ウガンダのアマルワに似た製造方法だが、熟れかかったバナナを3日間地中に埋めておき、皮をむいて丸木舟の中で熟れたバナナをニヤシの葉と共に手や足で搾り出す。これを濾して、水とモロコシの種を加えてバナナの葉で覆う。丸木舟には酵母が住み着いていて発酵が行われるという。このカシキシを蒸留したのがカニャンガというそうだ。

 他にもアチョリ人のモロコシの酒として、国名と同じコンゴがある。壺に穀類の種を入れて水で満たす。もやしになったら乾燥して、粗挽きにする。これを酒壺に水と共に入れて数日置くと酒になるという。しかしこれで終わりではない。原料の粉を足して煮た後、さらに乾燥させる。この粉を湯と練り、壺に入れてバナナの葉で蓋をして二晩置くと、コンゴという酒になる。これを濾して飲むらしい。

 蒸留酒では、赤道付近のソンゴーラにはマルメカヤ酒が有名である。陸稲の籾(もみ)を粗挽きし、水を加えて混ぜ、木の葉を敷いた籠に入れて10日〜16日間置くと、カビで塊になるという。一方、毒抜きしたキャッサバを団子にして乾燥させる。これらを混ぜてドラム缶で発酵させて、蒸留させたものだ。泡盛に似た風味であるという。