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バーに通い慣れても、グラスを見てすぐ名前を言えるようになるのは難しい。今回から3回に分けてそれぞれのグラスについて紹介していく。まず最初は、ウイスキー・グラス(Whisky Glass)、ロック・グラス(Rock Glass)、タンブラー(Tumbler)、コリンズ・グラス(Collins Glass)、ジョッキ(Jug)の5つである。
ウイスキー・グラス(Whisky Glass) ショット・グラス(Shot Glass)とも呼ばれる。ショットとは「一杯」の意味である。主にウイスキーを一杯売りする時に用いられたことからついた名前である。また、ウイスキーをストレートで飲むときに使われることから、ストレート・グラス(Straight Glass)という名前でも呼ばれる。 大きさは、シングル(Single,30ml)と、ダブル(Double,60ml)の2種類があり、凝ったデザインのものも多い。
(シングル) (ダブル) ロック・グラス(Rock Glass) 正式には、オールド・ファッションド・グラス(Old Fashioned Glass)と呼ばれる。古代から酒器として使われてきたデザインなので、オールド・ファッションド(古風な)という名前がついたという。現在のタンブラーの原形と考えられている。 口が大きいので、大きな氷がそのまま入る。そのため、ウイスキーやカクテルのオン・ザ・ロック・スタイルで飲むときに使われている。丸く削った氷を入れて楽しめるのもロック・グラスならでは。 容量は180ml〜300mlである。
タンブラー(Tumbler) ハイ・ボールやジン・トニック、ソフト・ドリンクに広く用いられる。日頃、カップと呼んでいるバーの基本アイテム。使用頻度が高く、バーで一番多く用意されているグラスである。 昔のカップの底は丸か尖っていたため、タンブル(倒れる、ころぶ:TUMBLE)することから、タンブラーと呼ばれるようになった。 容量は180ml〜300mlであるが、国際的には240ml(8オンス)のグラスが標準の大きさになっている。
コリンズ・グラス(Collins Glass) 円筒形の背の高いグラス。チムニー・グラス(ChimneyGlass、煙突型グラス)、トール・グラス(Tall Glass)とも呼ばれる。名称の通り、コリンズと名のつくカクテルや炭酸ガス含有のカクテルに使われる。 容量は300ml〜360mlが標準である。
ジョッキ(Jug) 日本ではジョッキと発音するが、Jugのつづり通りにジャグと発音するのが正しい。大型のものにはビール・ジョッキ、小型のものにはワイン・ジョッキがある。また、小型のものはアイス・コーヒーやパンチ・カップとしても使われる。 ジョッキに似たモノで、取っ手がついたマグ(Mug)があるが、これは金属製か陶器製の容器を指す名称である。 間違いやすいが、これはマグ。