日時:平成21年2月18日 12時〜15時
場所:株式会社前川インターテック (茨城県守谷市)
参加人数:8名
・雑学・工場見学・実演
[製氷工場見学しての感想 会員 上村瑞恵]
私たちの仕事は、決して氷の助け無しには成り立ちません。漢字で書けば『水』に点を打てば一瞬で『氷』になりますが、私たちが仕事で主に使ういわゆる【純氷】には、とてつもない時間と手間が掛かっていました。
今回はその純氷の製造過程について勉強させて頂く為、茨城県守谷市にある?前川インターテック様を訪問しました。ちなみに、こちらの会社は純氷の製造シェアで世界の80%を占める最大手です。
工場に到着し、一番先に手と靴の除菌をしてからの入室。こういった所に氷は食品扱いなのだな、と変な納得をしつつ、まずは私たちの扱う純氷と製氷機の氷の違いについて簡単に説明したビデオ視聴と質疑応答。
純氷は私たちの仕事に代表される飲料を美味しく冷やすという仕事のほかに、ホテルなどでのオブジェとしての需要、和食店での氷柱による湿度を保ったままでの食品の冷保存等といった需要があるそうです。いずれにせよ、求められているのは透明で溶け難い氷であり、それを提供していく為の企業努力と姿勢を垣間見た気がしました。
純氷に使用されている水は、天然水を使用しているような錯覚がありましたが、純氷=不純物の除去されている氷。つまりミネラル分の入った天然水である必要は無く、むしろ濾過の工程で徹底的に除去されてしまいます。こだわりの氷の原料は水道水だなんて少し笑い話ですが、そこに技術と品質という付加価値を与えるというところに、自分の仕事を重ね見るようでした。
そして製造工程を実際に見学。その際にも完全除菌を徹底して入場。製造方法を聞いていくと、「氷の目が見えるようになれば・・・」と先輩に言われつつも、その目って何?ようやくその疑問が文字通り氷解するなど、今までの疑問や当たり前と思っていたことの「理由」が分かり、仕事での氷の扱いはもちろんのこと、お客様への説明や、自分たちが純氷を扱う拘りも強まっていきました。
私たちが日々の営業で大量消費している貫目氷には、氷の専門家の知識とそれに裏打ちされた高い技術によって日々私たちの手元に送り届けられていました。
この度は貴重な工場見学を快く承諾してくださった?前川インターテック様に、この場をお借りしてお礼申しあげます。
最後に蛇足ですが、工場内ではいたる所でJ-popや洋楽(職員の方の趣味?)が流されていました。温室や養畜場では味を良くする為にクラッシックを流しているところが多いと聞きます。職員の方も『氷を育てる』という表現をされていました。もちろん職員の方々の為、というのが大元の理由でしょうが、純氷もこの音に浸り眠りながら、私たちの手元に届きお客様の口に入るまでゆっくり美味しく成長しているのかもしれません。
PBO:NPO法人プロフェッショナル・バーテンダーズ機構